Martinicは、昔の楽器やエフェクターをプラグインとして再現しているオランダの開発元です。1979年のMoog Prodigy、HohnerのエレクトリックピアノPianet T、80年代のアナログシンセAX73、イタリアのコンボオルガン、テープエコー、往年のペダルなどがそろっています。どれもWindowsとmacOSで動き、形式はVST2、VST3、CLAP、AAX、MacではAUにも対応しています。
製品ページには価格が2つ並んでいます。Full Versionは期限のないライセンス(買い切り)です。One Year Licenseはその約3分の1の価格で、「Annual Non-Renewing」とあるとおり、1年たっても自動では課金されません。
プラグインごとの価格
| プラグイン | 再現しているもの | 買い切り(Full Version) | 1年ライセンス |
|---|---|---|---|
| Prodigy | Moog Prodigy(1979年のシンセ) | 99ドル | 33ドル |
| AX73 | 80年代のアナログシンセ。プリセット集2つつき | 149ドル | 49ドル |
| Pianet T | Hohnerのエレクトリックピアノ(70年代) | 99ドル | 33ドル |
| Elka Panther | イタリアのコンボオルガン(60年代) | 99ドル | 33ドル |
| Kee Bass | Rheem Kee Bass(60年代) | 無料 | なし |
| AXFX | AX73の内蔵エフェクトを8台並べたラック | 99ドル | 33ドル |
| Scanner Vibrato | トーンホイールオルガンのビブラート | 49ドル | 16ドル |
| Colorsound Tremolo | 1974年のトレモロペダル | 49ドル | 16ドル |
| Lem Echo Music | イタリアのテープエコー | 49ドル | 16ドル |
| AX Chorus | コーラス | 49ドル | 16ドル |
| TG100 Reverb | 90年代初めのMIDI音源のリバーブ | 25ドル | 9ドル |
※ 横にスクロールすると全項目を確認できます
表は米国の定価です。サイトは開いた国の通貨で表示し、国によって価格を調整しています。日本から開くと、Pianet Tのページは11,091円でした(2026年10月9日)。全製品は製品一覧ページで見られます。
2つのバンドル
| バンドル | 中身 | 買い切り | 1年ライセンス | 同じものを1本ずつ買うと |
|---|---|---|---|---|
| Retro Pack 2 | Pianet T、Elka Panther、Kee Bass、Colorsound Tremolo、Lem Echo Music、Scanner Vibrato | 239ドル | 79ドル | 345ドル |
| AX Bundle | AX73、AXFX、AX Chorus、プリセット集8つ | 359ドル | 119ドル | プラグイン3本で297ドル |
※ 横にスクロールすると全項目を確認できます
Retro Pack 2は元が取りやすいバンドルです。Pianet TとElka Pantherだけで198ドル、そこに49ドルのエフェクトを1つ足すと247ドルになり、もうパックの価格を超えます。初代Retro Packを持っている人は、Retro Pack 2へ107ドルでアップグレードできます。
AX Bundleは、中の3本を別々に買うより62ドル高く、その差でプリセット集が8つ手に入ります。プリセットから音を作り始める人には向いていますし、自分で音を作る人ならプラグインだけで足ります。バンドルの一部をすでに持っている場合は、Martinicに個別のアップグレード価格を問い合わせられます。
買い切りが得になるのは何年目からか
Pianet T:1年ライセンスを毎年買う場合と買い切りの比較(米ドル)
1年ライセンスは自動更新されないため、毎年買い直す前提で計算しています。出典:martinic.com(米国価格、2026年10月9日確認)
99ドルのプラグインなら、1年ライセンス3本分で買い切りと同じ額になります。3年使うなら、どのみち買い切りの価格を払うことになります。49ドルのエフェクトは16ドル×3年で48ドルと、買い切りまであと1ドルです。TG100 Reverbは3年で27ドルで、買い切りの25ドルを超えます。
1年ライセンスが向いているのは、アルバム、映画音楽、ゲームのサウンドトラックのように終わりが決まっている仕事です。長めの試用としても使えます。体験版のノイズなしで1年使い、手放せなくなったら99ドルで買い切りにすればよいわけです。
払う前に知っておきたいこと
どのプラグインにも無料の体験版があり、試用と公開しない作品づくりに使えます。体験版では出力にホワイトノイズが混ざります。TG100 Reverbは最長30日使え、1分に1回画面が赤くなります。
ライセンスはFastSpringが発行するキーファイルで、ドングルもオンライン認証もありません。購入履歴とダウンロードは、購入時のメールアドレスでFastSpringのアカウントから確認できます。キーファイルをなくしたときは、注文番号を添えてFastSpringのサポートに連絡します。
買い切りのライセンスには、そのプラグインのバージョン1.x系のアップデートが無料で含まれます。支払いはFastSpringで、コンビニ払い、請求書払い(Purchase order)、Skrill、NetellerはVerifone経由です。
どれを選ぶか
長く使う楽器を1つ選ぶなら、買い切りにしてください。2オシレーターのアナログシンセが欲しいならProdigy、70年代のエレピの、リードをはじく音が欲しいならPianet Tです。Retro Pack 2の楽器で気になるものが2つ以上あるなら、パックで買うほうが安く済みます。1つの仕事のためだけなら、1年ライセンスが3分の1の価格です。まだ決めかねているなら、無料のKee Bassから入れて、Martinicのプラグインが自分のDAWでどう鳴るか確かめてみてください。
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