Summary
ドル建ての契約額に、予算用の為替レート、請求される税、支払い方法の手数料を加えます。たとえばSemrush SEO 1人分の年払月額換算$117.33は、年$1,407.96。仮に1ドル160円なら約225,274円で、ここに税と決済費用が加わります。円建てで契約できる製品は、その円の見積もりを出発点にします。
円の料金表と、円で払える契約は別に確認する
日本語ページにドルが表示されていても、契約通貨までドルだけとは限りません。逆に、請求書に参考の円換算が載っていても、円で請求されるとは限りません。購入画面や見積書の通貨欄を見てから換算します。
| サービス | 今回確認した円表示・請求の条件 | 予算の出発点 |
|---|---|---|
| HubSpot | Marketing Professionalは年払月額換算96,000円、必須導入費360,000円の表示 | 付属枠内なら初年度1,512,000円。税と追加購入は別。 |
| Asana | Starterは年払で1人月額換算1,200円、月払1,475円。日本の請求先にはJCTを課税 | 有料3人の年払は43,200円に税を加える。 |
| Shopify | 日本はJPY請求の対象。プラン料金は現地通貨で直接値付け | Basicの年払は月額換算3,650円、年43,800円。決済料・アプリ・税は別。 |
| monday.com | JPYを含む8通貨に対応。登録者の所在地から設定される | 自分のアカウントの通貨と、クレジット等を含む見積額を使う。 |
| Semrush | JCTのFAQでは請求通貨はUSDまたはEUR。JPYは参考換算 | 請求通貨の総額を、実際の支払い方法の条件で円換算する。 |
| Squarespace | 対応通貨にJPYを掲載。初回支払い時の所在地によって選択肢が決まる | 購入画面で選べる通貨と税の内訳を確認する。 |
スマートフォンでは表を横にスクロールできます。
出典:HubSpot料金、Asana日本語料金、Shopify日本料金と現地通貨の請求、monday.comの通貨、Semrushの日本向け請求、Squarespaceの対応通貨。2026年10月10日確認。表の金額は追加購入を含まない計算例です。
価格表の割り算から、固定為替は決められない
今回のHubSpot Marketing Professionalでは96,000円÷$800=120円、導入費でも360,000円÷$3,000=120円になります。ただし、これだけでは「今後も1ドル120円で固定」とは言えません。日本向けの契約なら、円の金額と更新条件を見積書で確認します。
Asana Starterも1,200円÷$10.99=約109.2円ですが、その比率はカードの適用レートではありません。Shopifyはプラン料金を米ドルから換算せず、現地通貨で直接設定すると明記しています。米国価格との差より、自社が必要とするプランと請求地域の総額を比べるほうが予算に使えます。
同じドル契約でも、円の予算は為替で動く
Semrush SEOを1人で使う例は、年払の月額換算から$117.33×12=$1,407.96です。140円、150円、160円はすべて予算用の仮定で、現在の為替レートを示していません。
年$1,407.96を円換算する例(税・決済費用は別)
円の金額は四捨五入。出典:Semrush料金(2026年10月10日確認)。請求時の端数処理は別途確認します。
140円から160円へ動くと約28,159円増え、140円の予算に対して約14.3%の増額です。150円で予算を組んでいた場合、160円への差は約6.7%。社内で採用したレートを書き添えると、更新時に何が変わったか追いやすくなります。
税とカード手数料を加える順番
SemrushのFAQは、日本で利用するサービスにJCT 10%を課し、請求書にUSDまたはEURの額と参考のJPY換算を載せると説明しています。上の年額に10%を加え、160円で換算する単純例は、$1,407.96×1.10×160=約247,801円です。これは税だけを加えた予算例で、カード等の費用は含みません。
海外事務手数料を一律の率で足すことはできません。利用するカードやPayPal等の通貨換算条件、レートを適用するタイミングを調べ、すでに含まれている費用を二重に加えないようにします。円で引き落とされる契約でも、追加購入がすべて円の固定額とは限りません。
Shopifyでは、アプリ・POS・テーマ・ドメイン等のドル建て費用を現地通貨へ換算する際に1.5%の為替手数料が加わり、外部取引手数料はその為替手数料の対象外です。日本のJPY請求は対応カードが必要で、請求の支払いにPayPalを使うにはUSDにする条件もあります。プラン代と追加購入を分けて予算に入れます。
Squarespaceの税のヘルプは料金表を税別とし、日本では該当する契約にJCTを加え、JCTの免除は適用できないとしています。税の扱いは、自社の請求先を入れた購入画面と請求書で確定させます。
通貨と支払い方法は、最初の決済前に決める
monday.comは試用中の通貨変更をサポートに依頼できますが、支払い後には変更できないとしています。Squarespaceも初回支払い後、または未契約の試用サイトへドメインを移した場合は通貨を変えられません。一方、対象地域のShopifyは請求通貨を変更でき、次の請求周期から適用します。既存の未払額は元の通貨で請求されます。
Asanaの通常の請求ヘルプにはカードとPayPalの切り替えが載っていますが、それだけで銀行払いを全面的に否定できません。別途請求を受ける顧客向けの手順もあり、地域に応じた支払い方法を案内しています。銀行払いが社内の必須条件なら、対象契約と日本で利用できる方法を契約前に確認します。
購入する製品が決まったら、契約通貨、税と追加費用、支払日、更新時の金額を一つの予算表にまとめます。円建てだから総額が一定とも、ドル建てだから他製品へ変えるべきとも決まりません。必要な機能と人数を先に揃え、初年度に加わる費用と年払・月払の条件を合わせて計算してください。
このページで変わったこと
- 記述の訂正2026.10.11 SaaSの円予算 — 請求通貨と換算の前提
固定為替の断定、支払い方法からの一律除外 → 地域別請求条件と税・決済費用を分けた計算へ
日本語のみの公開範囲とURLを維持。 - 対象範囲の変更2026.09.06 「ドル建てSaaSを、円でいくら払うのか」 — この記事を公開する言語
英語版と日本語版 → 日本語版のみ。旧英語URLは日本語記事へ転送する
この問いは円で払う読者にしか成り立たないため。
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